―――セレクトはデザイナー個人のブランドが中心のようですが、どのようにしてセレクトしていますか?
スタイル・クオリティ・ディテールの3つの要素を大切にしています。
その3つの要素があってからこそ、良いデザインができ、値段に見合った服ができると思っています。また、自主ブランドのデザイナーを起用した小さなブランドも取り扱っています。そこには、常に価値のあるブランドを見つけることが出来るんです。彼らにチャンスを与え、同時に私たちにもチャンスを与えてくれます。後は、ブランドのコンセプトやストーリーを重視しています。コピー アンド ペーストのようなものではなく、そのブランドの文化やストーリーに注目しています。だから、MAILLOTでは、売ることだけでなく、ブランドのストーリーを伝えることを第一に考えています。お客様が店頭で洋服を見ている際に、ブランドやデザインのストーリーを伝えて、それを聞いて買う気になってくれるかどうかを伺っています。
―――ブランドの大きさではなく、どんなストーリーを持っているかということですね。
最近は特にそうですね。このような時代なので、誰もがお金を使うことに慎重になっていて、値段に見合ったものを買いたいと思っているように感じます。だから、ストーリーがあれば価値があるし、その背景にあるストーリーを知っていれば、一つの洋服としてだけではなく、ブランドとして支持してくれると思います。
―――自分のセレクトショップを持つことの楽しさと難しさはありますか?
商品のセレクトやお店の雰囲気などを決めて、私たち自身のスタイルを作れる事は、とても楽しいです。でも同時にとっても難しい(笑)。 私達はシドニーで育ったわけではないので、全ての瞬間が私達にとって新しいものなのです。日々何が起こるのか分からないから、挑戦的な瞬間は沢山ありますが、それは私たちの旅の第一歩だと思っています。そして、お店に来てくれる人たちは、私たちが選んだモノや、作ったモノが好きで来てくれるので、とっても大きな励みになっています。
―――このような状況 (COVID) の中でMAILLOTを立ち上げようと思ったきっかけは何ですか?
この質問よく聞かれます(笑)。でも、リスクとチャンスは常に五分五分。これをチャンスと考えて、それが起こる前に最高の瞬間を受け取らないといけないんです。時期によりますが、ジェットコースターのように、下がるときは下がり、上がるときは上がる。
でも上がる時は、必ず来る。このCOVIDという状況を乗り切れば、今後10年くらいは怖いものなしだと思っています(笑)。むしろ後から挑戦するよりも、今から挑戦した方が時間をかけて大きく成長してチャンスを掴めると思っています。
―――最も困難な時期に、すでに経験をしているということですもんね。
その中で、MAILLOTのマーケティングで何か特別なことはされましたか?
ウェブサイトもインスタグラムもかなりしっかり行っています。先ほども言ったように、ただ買って売るだけではなく、その裏にあるストーリーが大事だと思っているので、押し売りするような売り方はしていません。実際にお店に来てくださった方は、こういう売り方をするお店はあまりないので、驚かれますね。でも、これが私たちのスタイルなんです。会話がなくても、商品は売れるかもしれないけれど、それだけで終わってしまう。でも、ストーリーを伝えれば、モノとそのブランドのストーリーを売っているわけですから、長期的なお付き合いになる可能性が高いんです。 それが小さいブランドの強みだと思っています。
―――次の目標は何ですか?
新しい文化を作ること(笑)。うーん、こういう言い方をすると大きな目標になっちゃいますよね。えっと…...2号店を作ることですかね。2号店を作った際に、同じテイストにこだわって新しいお店を作れば、自分達の得意分野と良さを認識してもらえると思います。
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